金融機関と私

とある友人に貸した数百万が一向に返ってきませんでした。

 

今までも何度か融資したことのある人物でしたが、最後に一際大きい額を提示されて、それっきり音沙汰もなく元金さえも返してもらっていません。

 

積もり積もった金額は600万に上るでしょうか。

 

我ながら人を疑うことをしない阿呆にも程があると反省したのですが、辛かったのはそれからでした。

 

しばらくして、なぜか人に貸した側であるはずの私が、逆に友人に借金をして返さないクズとして噂されるようになっていたのです。

 

件の友人にハメられたのかと考えましたが、彼は彼で小心なところがあるので、恐らく別の誰かに有りもしないことを流されたのだと納得するようになりました。

 

そして私ですが、しばらくは金融機関に近付くことができなくなりました。

 

自分自身の生活も決して安泰ではないというのに、やれ「闇金にそそのかされた」だの「複数の友人に又借りしている」だのと言われていては、ヘタに消費者金融に救いを求めても、一度名前を覚えられていわゆる「リスト」に載せられては堪らないですから。

 

そんな、途方に暮れていた頃です。

 

金融業に携わっている古い友人に声を掛けられて、消費者金融の手ほどきを受けました。

 

時代に乗り遅れていた私は、未だに金融機関を手渡しで金銭をやり取りする場所で、違法まがいのことをされても太刀打ちできないものだと勘違いをしていたようです。

 

テレビ等のメディアでよく取り上げられているような大手の消費者金融は、決してそんなブラックではないし、利子もまあまあ良心的で、今は預金口座で無人のやり取りができる旨を教わりました。

 

そうして勧められた会社を実際に利用するようになったのです。

 

個人同士での金銭の貸し借りは半ば返ってこないものと思えと諭されましたが、我が身になって省みると本当に恐ろしいものです。

 

旧来の友人を一人、絶縁して失うまでに発展してしまうなんて、人と金の絡みに良いことはありません。

 

しかし現代のニーズに対応して進化していく消費者金融というのは実に便利だと思います。

 

きちんと職に就いてさえすれば疑われることもありませんし、真っ当に返済を続けていけば一生涯一つの機関と付き合っていくこともできます。

 

最近では、扶養されている主婦や学生でさえも条件によっては融資を受けられるというのですから驚きました。

 

過去の過ちを消すことはできませんが、これからはもう少し金銭に対してドライになろうと思います。

 

金融業の友人には心から感謝したいと思います。